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残飯100gにつき5ドル!

2002年1月24日〜2月10日

第1章 シンガポール  

@眺めの良い部屋

シンガポールはあいにくの雨。この時期はまだマレー半島東部から南部は雨期にあたる。空港から市街地へとつづく高速道路の脇には緑がおどろくほど多いことに気が付く。しかも手入れが行き届いており、雨にあらわれた鮮やかな葉の色は長時間飛行の疲れた目と体を癒してくれる。 

半時間ほどで近代的な高層ビル街が遠くに現れてきた。高速を下り、市街地へとタクシーは入っていく。車道も歩道もそして立ち並ぶ建物も整然としている。街の中も街路樹が多い。わたしたちのホテルはSummer View Hotelというのだが、空港でこの名を告げたときに運転手はすぐにはわからなかったようだ。通りの名前を確かめて、「ああ、わかった、わかった。これはSummer View Hotelというのか。」というようなことを言っていたので少し不安であったが、ホテルに着いてその看板をみるとその理由が判明。「日晶飯店」と漢字で大きく書かれた上にやや小さめにSummer View Hotelと併記されている。シンガポールは殆どが中国系の住民で日常会話は中国語と英語。もちろんタクシーの運転手さんも英語ができるが、やはり漢字を使う民族としては漢字で書かれた名前のほうが頭に入りやすいようだ。

ホテルの宿泊費が一般的にとても高いシンガポールで、ここは比較的リーズナブル。こじんまりとしているが、こざっぱりとしていてフロントの雰囲気も悪くない。チェックインを終え、エレベーターで客室へ。今回の旅行がいつもと違うのは、部屋がふたつ割り当てられることだ。まずは姑の部屋へ。小さいながらも窓から市街の様子が眺められ(8階)、こ綺麗な部屋だ。そしてわたしたちの部屋。チェックインのときに値段は同じだからトリプルの部屋にしてもらったとヨーガンが言っていた。

ボーイがドアを開けると、まず大きな絵が目に入った。青い空に白い砂浜。椰子の木が立ち並ぶ。ああ、これぞバケーション!という絵。・・よく見るとこれは写真でパネルになっており内部から蛍光灯で照らされている。この写真のおかげで部屋が少し明るい感じがする。…ここで気が付いた。この部屋には窓が無い。このパネルは窓の代わり・・?窓のないホテルに宿泊するのはもしかして生まれてはじめてかもしれない。普通のツインルームにしておけば姑と同じような狭いながらも眺めの良い部屋だったかもしれない・・。ヨーガンが言った。「トリプルルームに変更するとき、フロントの女性が『表通りに面していないお部屋になります。』と言ったんだ。だから『窓さえあればどんな部屋でもいいですよ。』って冗談で言ったら彼女は黙っていた。今、その沈黙の意味がわかった。」

それ以外は概ね快適なホテルだった。、朝食はブッフェスタイルでそれほど種類は多くはないが、まずまずのものであった。しかし、残飯100グラムにつき5ドルの罰金!というテーブルの注意書きにはビビッたので残さないように一生懸命食べた。と、いうかいつものように食べもしないものをたくさんお皿に盛ったりするのはやめておいた。(こういう人間のためにこの注意書きがあるのだ。)

 

  つづく

 

 

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