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ドイツを食べる

ドイツといえばビールとソーセージ。・・・だけではなく、あたり前ですがいろいろな食べ物があります。それで、それらがウマいかどうか、と聞かれると返答に窮してしまいます。ファミリーレストランの味が好みの方には、ドイツは美味しいもの天国!かにみそやふぐさしがおいしいという食通の方には、ドイツ料理はプリミティブの極致。わたしのようなグルメでないけど食べるの大好きな人間にとってはそれほど悪くもないというところです。

 

 


 

その1 野菜・くだもの編

 

もともと野菜を食さない文化だけあって、(じゃかいもは主食なので野菜ではありません。日本人にとってのお米といっしょね。)今でこそいろいろな外来野菜が出回っていますが、それでも種類は少ないし、品質・味もいまひとつなのは否めません。それでも日本よりもまだ季節感があるといえるでしょう。(冬場のきゅうりやトマトは超マズイ!!!)

春先になると白いアスパラガスがでまわります。我が家ではたいてい茹でて、こってりしたクリームソース(オランダ風ソースという)をかけ、じゃがいもと生ハムを添えていただきます。白アスパラは缶詰のものしか知らなかったわたしですが、新鮮なものはみずみずしく、適度な歯ごたえと風味があり、缶詰よりも数段おいしいです。

初夏になると、たくさんのベリー類が店頭にならび、宝石箱のようになります。日本でもおなじみのブルーベリーラズベリーJohannisbeereは日本語でフサスグリというそうですが、イクラを大きく、まっ赤にして枝にくっつけたような感じで、それはそれは美しく、とてもおいしそうに見えます。が、結構すっぱくて、苦味があり、わたしはあまり好きではない。リサは大好きでお友達の家のお庭になっている実を勝手にとってバクバク食べていました。Brombeereブラックベリーは黒い小さな実があつまってひとつの実をつくっていて、その風貌はあまり可愛らしくはありませんが、熟した実は甘くておいしい。

Stachelbeereセイヨウスグリはうす緑いろの皮に縦じま模様がはいっていて、グッドデザインですが、実はまだ食べたことありません。どんな味がするのかしら?お庭があるおうちではこれらのベリーを植えているところが多いようです。かなり大きな茂みになるので、生垣として植えられていたりします。ラズベリーなんかは棘があるんですよ。ベリー類はケーキに用いられることが多いようです。タルトにしたり生地と一緒に焼いたり。

そうそう、イチゴも忘れてはいけません。日本とくらべるとーっても安いのですよ。500グラムのパックで3マルク(200円弱)ぐらいのこともある。でも味も値段に比例していることが多く、早くにでまわるスペイン産のものはそのままで食べるにはあまりに貧弱な味と甘味。たいてい砂糖と牛乳をかけていただきます。盛夏になって出てくるドイツ産のほうが甘くておいしいです。

 

真夏になるにつれてさまざまな果物がでまわります。黄桃白桃のほかにアプリコットスモモなどの桃類がとくに目をひきます。アプリコットは日本ではジャムが手に入る程度ですが、フレッシュなものは少し大ぶりの梅、です。色も淡いオレンジとピンクの中間色。果実はみずけが少なくて桃とくらべると歯ごたえがある感じ。かわいいので時々何個か買うのですが、いつも腐らせてしまう私です。(だっていまいちおいしくないんだもの。)

サクランボが店先に山積みにされてそのルビー色に輝く艶やかな姿を誇るのもこの時期。こちらでは日本でアメリカンチェリーといわれている濃赤紫色の大粒のものが主流です。(たまにですが黄色と赤色のバランスがなんともいえず初々しいふつうのサクランボにもお目にかかります。)色の濃いものは甘い種類と酸っぱい種類があり、後者は主にジャムやケーキに使われるようです。庭の桜の木にたわわにサクランボがなっている様子は、なかなか日本では見られませんね。ベルリン近郊の農家が道路わきで直販したりしていますが、甘くてジューシィでおいしい。2キロ入りのカゴがペロリと空になっちゃいます。でも、この濃い紫の汁が衣服につくと洗ってもとれないんだな、これが。

ブドウもこちらでは夏の果物。わたしがよく買うのはマスカットのような緑色をしていてデラウェアよりもやや大きいぐらいの粒の種無しブドウ。(名前がわかりませーん。)紫色のブドウももちろんありますが、日本との大きな違いは、どんなブドウでもたいてい皮まで食べちゃうこと。(もちろん、いやだったら食べなくてもいいのですが。)はじめは抵抗感がありますが、慣れると皮をプリンって噛み切ったあと、口の中に甘味と果汁がジュワァーと広がる感覚がブドウの風味の一部となり、皮の無いブドウなんて!ということになります。(ホンマかいな。)まあ、でも巨峰みたいに皮の分厚いモノはこちらではあまりないようですからね。

 

夏のおわりにでまわるのがPfifferlingアンズタケという黄褐色のキノコ。ねばねばはしていませんが、なめこに似た感じの風貌で、香りがよく、わたしはいつも豚肉か鶏または七面鳥のお肉の細切りといためてホワイトソースでからめ、太目のパスタをあわせます。この時期になると、森できのこ採りをする人の姿を見かけるようになります。森まででかけなくても近所の公園の木の根元にひょっこりとおおきなキノコが顔を出していたりしますが、たいがいは食べられない毒キノコ。なかにはとてもおいしそうなキノコもあって、食べられないのが残念なときもあるのです。(もちろんわたしはキノコの見分けはつかないので、いつもヨーガンに教えてもらいます。)

木々の葉が赤く染まり、日がおどろくほど短くなるころ、スーパーの野菜売り場もだんだんと貧弱になってきます。でもこれからは肉の季節。クリスマスまでの期間、さまざまな種類の肉が登場します。それはまた次回に。

 

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