真夏になるにつれてさまざまな果物がでまわります。黄桃や白桃のほかにアプリコット、スモモなどの桃類がとくに目をひきます。アプリコットは日本ではジャムが手に入る程度ですが、フレッシュなものは少し大ぶりの梅、です。色も淡いオレンジとピンクの中間色。果実はみずけが少なくて桃とくらべると歯ごたえがある感じ。かわいいので時々何個か買うのですが、いつも腐らせてしまう私です。(だっていまいちおいしくないんだもの。) サクランボが店先に山積みにされてそのルビー色に輝く艶やかな姿を誇るのもこの時期。こちらでは日本でアメリカンチェリーといわれている濃赤紫色の大粒のものが主流です。(たまにですが黄色と赤色のバランスがなんともいえず初々しいふつうのサクランボにもお目にかかります。)色の濃いものは甘い種類と酸っぱい種類があり、後者は主にジャムやケーキに使われるようです。庭の桜の木にたわわにサクランボがなっている様子は、なかなか日本では見られませんね。ベルリン近郊の農家が道路わきで直販したりしていますが、甘くてジューシィでおいしい。2キロ入りのカゴがペロリと空になっちゃいます。でも、この濃い紫の汁が衣服につくと洗ってもとれないんだな、これが。 ブドウもこちらでは夏の果物。わたしがよく買うのはマスカットのような緑色をしていてデラウェアよりもやや大きいぐらいの粒の種無しブドウ。(名前がわかりませーん。)紫色のブドウももちろんありますが、日本との大きな違いは、どんなブドウでもたいてい皮まで食べちゃうこと。(もちろん、いやだったら食べなくてもいいのですが。)はじめは抵抗感がありますが、慣れると皮をプリンって噛み切ったあと、口の中に甘味と果汁がジュワァーと広がる感覚がブドウの風味の一部となり、皮の無いブドウなんて!ということになります。(ホンマかいな。)まあ、でも巨峰みたいに皮の分厚いモノはこちらではあまりないようですからね。 |